「労働力調査」とは
総務省統計局が毎月実施している、日本の就業・失業の状況を把握するための標本調査です。失業率をはじめとする雇用統計の出どころにあたります。
📌 投資判断のポイント
総務省統計局が毎月行う世帯対象の標本調査で、失業率や労働力率の出どころ。求職をあきらめた人は失業者に数えられず非労働力人口へ移るため、失業率の改善が実態と食い違うことがある。
詳しい仕組み・意味
全国の世帯から選ばれた標本を対象に、15歳以上の人が調査期間中に働いていたか、仕事を探していたかを尋ねます。回答は3つに分類されます。収入を伴う仕事をした就業者、仕事がなく探していてすぐ就ける完全失業者、そのどちらでもない非労働力人口です。就業者と完全失業者を合わせたものが労働力人口です。
ここから失業率や労働力率といった指標が計算されます。事業所を対象とする毎月勤労統計調査や、職業紹介の実績から作られる有効求人倍率とは、調べる対象も作り方も異なります。
具体例・注意点
読むときの注意は2つあります。第一に、この調査でいう完全失業者は「仕事を探している人」に限られるため、求職をあきらめた人は失業者に数えられず非労働力人口に移ります。景気が悪いのに失業率が下がって見えることがあるのはこのためです。第二に標本調査であるため誤差があり、単月の小さな動きだけで判断せず、数か月の流れや労働力率とあわせて読むのが実務的です。
関連用語
失業率は労働市場の健康状態を示す最重要指標。急上昇は景気後退リスク、低すぎる水準は賃金インフレを意識させる。
15歳以上人口に占める就業者の割合。求職を諦めた人も分母に含むため、失業率だけでは見えない雇用の実勢を捉えられる。
給与や労働時間を毎月調べる厚生労働省の基幹統計で、名目賃金と実質賃金の出所となる。パート比率の変化で平均額が動くため共通事業所ベースの併読が要る。
ハローワーク経由の求人・求職だけを集計した数値で、転職サイト経由の採用は含まれない。全国値と地域の実感がずれやすく、賃金の先行きを読むなら新規求人倍率や平均時給と併せて見る必要がある。
15歳以上人口に占める労働力人口の割合で、分子には失業者も含まれる。失業率の低下が労働力率の低下を伴う場合は、雇用の改善ではなく求職の断念を疑う手がかりになる。
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